リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展@Bunkamura
リバプールといえばサッカー!と思っていたら、世界的に知られた美術館のある街だった。
知りませんでした。
19世紀の中頃、造船業を中心に栄えていたというこの地には、時代を同じくする芸術運動「ラファエル前派」の傑作を有する リバプール国立美術館(リバプール市内と近郊美術館の総称)があるという。
知りませんでした。
で、その所蔵品60数点を展示した「リバプール国立美術館所蔵 英国の夢 ラファエル前派展」(@Bunkamura ザ・ミュージアム)に行ってきました♪
絵の題材はロマンチックで古典的。
そういう主義の画家さん軍団だったらしい。
【ナラリーノ、好きになった作品】
★「春(リンゴの花咲く頃)」(作:ジョン・エヴァレット・ミレイ)
(このページの、POINT3の絵です)
林檎の花咲く森に集う美人さんたち。
とりどりのドレス、つややかな髪の毛。麗しい表情。いいわ〜。
でも、一番右で寝そべってる女の人だけ、思い詰めた顔なの。
しかも、その人に向かって鎌が伸びてる!!!
このパンチが、いいわ〜。
作者はミレイ。この人の「オフィーリア」、大好きだったんだよな… 。
(注:この展覧会にはありません)
いま思うと、なんであんなに恐ろしげな絵が好きだったのだろう。
溺死のオフィーリア。
あのパンチが、良かったのかもしれない。
★ 祈りの後のマデライン(作:ダニエル・マクリース)
左側のポストカードの絵です。暗い部屋に差し込む光。宗教的なオブジェ。
髪をとく乙女の、ふっくらした胸元がいい。いい!
★「ドルチェ・ファール・ニエンテ(甘美なる無為)」と「シャクヤクの花」
(作:チャールス・エドワード・ベルジーニ)
前者には真紅のカーネーション、後者(ポストカード画像の右側)にはピンクの芍薬が描かれてるんだけど、花びらの質感といい色合いといい、綺麗!!!
★「ペラジアとフィラモン」(作:アーサー・ハッカー )
ちまたの話題はAppleのSiri、そしてベッキーからゲス乙女・川谷絵音氏へのLINEであろうが、私にとっては昇天したペラジアの尻のラインがいい。
絵の中の乙女は体の前面を見せて横たわっているので尻じゃないの〜、なんて呼べばいいの?ここらへんのパーツ。Siriに訊きたい。まあ乙女の骨盤…ウエストから太腿にかけてのS字カーブが風光明媚な谷川を思い起こさせる。嗚呼、絶景哉!
いっそ、観に行って!
年をとり日本画も好きになったが、女体の滑らかさは西洋画に軍配!と思ってしまう。
「ナラリーノ、いっそ絵画の裸体担当になろうか」。そう思ってしまう。
ちなみに乙女の隣に描かれていた助平そうな男、乙女のお兄さんらしい。
★「卵のあるツグミの巣とプリムラの籠」(作:ウィリアム・ヘンリー・ハント)
ハントは「鳥の巣のハント」と呼ばれていたそう。
そういった対象を見事に描く画家、ってことよね。
でも私には、この絵の中の「土とコケ」のほうが印象的だった。
画面に貼り付けたんじゃねーの、と思わせるほど精密な【土】。そして【コケ】。
★「十字架のマグダラのマリア」(作:ジョージ・フレデリック・ワッツ)
腕、腕が動きそうだった(震)
そんな展覧会でした。
【おまけ】
美術鑑賞前の必需品。
美術検定の公式テキストなだけあって、わかりやすいんです。
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