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言葉のイメージと映像のイメージ。映画『重力ピエロ』

伊坂幸太郎の作品の中で、何が一番好きですか?




ある時期までの私は『重力ピエロ』を挙げていました。話の筋よりも文章が大好きで。なにより印象的なあの出だし




「春が二階から落ちてきた。」




これだけで物語に引き込まれてしまうような。そして「春」という名の青年が、人を引きつける魅力を持っていることに一発で気づかされてしまうような。




映画『重力ピエロ』は言うまでもなくこの同名小説を原作とした作品です。遺伝子の研究者・泉水(いずみ=加瀬亮)と、ガンジーの信奉者・春(岡田将生)の"スプリング兄弟"。幸せな家族に横たわる過去を抱えたまま大人になったふたりが仙台市内で発生した連続放火事件の法則に気づいて−−−という。




小説と大きな筋は同じなこの作品。言葉と映像の違い、その面白さを改めて考えてしまいました。




具体的に言えば「春が二階から落ちてきた」のシーン。小説だと「春が二階から落ちてきた」に始まり、春、ジョーダンバット、体育館に向かう話が続いて、で、また「春が二階から落ちてきた」−−−話の裏側で春がずっと落ちてる、現実のことなのに春はすと-------んと時間をかけて落ちてきて、お兄さんの泉水がずっとそれを見守っているようなイメージがあったのです。




でも、映像ではスローモーションを使ってもやっぱり「春が二階から落ちてきた」のは一瞬。同じシーンでも、すでにこんなに違っちゃう。




原作から消えたエピソードもあればアレンジされた箇所もあり。小説と映画は同じような違うような作品です。ただ、原作を好きな人が原作の核の一部を壊さずに映像化しようとした気合いは伝わってきます。重点に置いたほうの核は放火事件の謎よりも、辛い過去からふわっと浮いたところにある人々の内面。




だから、原作のスピーディなところや、どこか解き放たれるようなラストが好きであれば「物足りない」と感じるはず。でも私は伊坂幸太郎の小説に共通している爽やかで優しい読後感が生きている、と感じたのでこの映画は合格点。そして一緒に観に行った原作未読の友人は「面白かった」と言ってました。




興味のある方はまずは肩肘張ることなく「春が二階から落ちてきた」がどんな風になっているか観に行ってみてください。言葉に逢えること。それが小説映画化の妙だと信じて!



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ナ国☆映画館」カテゴリの記事

コメント

観終わった直後より、しばらく時間が経ってからじわじわと「よかった!」という気持ちが出てきました。
私は映画しか観ていないから、映像から受ける雰囲気、色だったり、声や表情、音が好きでした。
そのうちに本も読んでみます。

最近、映画を観にいく機会が増えて嬉しい&楽しい!
映画を観終わった後にナラリーノが何を思っているのか、ブログを楽しみにしている方々より先に聞くことができるなんて幸せよ(笑)

movieP3さん

コメントありがとうございました♪

こちらこそ『重力ピエロ』ありがと!
ホントにジワジワ系の映画だね。
「春が二階から落ちてきた」、綺麗なシーンだったよね。

伊坂幸太郎は面白いので是非!
それまでの作品に出てきた人物が
新作で登場したりするので
出版年順に読むのもオススメです。

私も一番好きな伊坂作品はしばらく『重力ピエロ』でした。
それだけに映画化は気になるところ。記事をありがとう。

今、一番好きな伊坂作品は『ゴールデンスランバー』かな。
ヤマトか佐川がスポンサーで映画化すればいいのに。

movieぽおるさん

コメントありがとう♪
(体調は平気か?)

ぽおるも『重力ピエロ』でしたか♪
いいよね、『重力ピエロ』。。。

『ゴールデンスランバー』も読後感がいいよね。
途中はホントに辛くても、
でも最後はやっぱり人間肯定というのが伊坂節で。

そしてそして、『ゴールデンスランバー』!
こちらに映画化のお話が。
http://eiga.com/buzz/20090406/8

堺雅人って、どう?
(私的にはNGなんですが。。。)

うん、NGだね〜。
もっと佐川の制服が似合う感じじゃないと。
竹内結子はまあOK。

movieぽおる

だよね!!!

で、さりげなくいい体
(ムキムキに鍛えてるんじゃなくて
生活の中で筋肉がついた体)の人がいい−−−

堺雅人の顔立ちもちょっとNG。

うん、竹内結子はまあOK。

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» 「重力ピエロ」泣いている、笑ってる、微妙なバランス [soramove]
「重力ピエロ」★★★★ 加瀬亮 、岡田将生 、小日向文世 主演 森淳一 監督、2008年、119分 「春が二階から落ちてきた。」 「印象的な出だしで始まるのは、 ある家族の物語、 どこにでもあるようで、でも 見ていると分かる、 どの家族も唯一の物語を持っていると」 原作は読んでいない、 読もうかな思ったときには ベストセラーとなっていて 「今さら」と思ったからだ。 映画を見ていて所々に 本の印象的な書き出しのような部分を見た、 そして... [続きを読む]

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