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『自閉症ボーイズ ジョージ&サム』

図書館に予約しておいたシャーロット・ムーアの『自閉症ボーイズ ジョージ&サム』がやっと手元へ。



3人の息子のうち、上の2人が自閉症という シングルマザーの著者の記録。 いろいろなことを考えさせられる一冊です。


「違う星から来たような」と表される自閉症児の行動は突飛なことも多く、実際、著者の家では「健常者の常識」からは計り知れないことが日々起きる。


自閉症の我が子を育てる気力と体力は並大抵ではないことは容易にわかるけれど、それでも読み手が


「障害の個性が異なる自閉症児が2人も!?」
「お母さん、本当に大変だ…」


と思うことは、書き手の伝えたい本意を誤って捉えることになるだろう。


この本は、徐々にコミュニケーションを取れるようになる長男の奇跡や逆に感情や動作が退行していく次男への想いを劇的に書いている訳ではない。ましてや障害児を持つ母親の孤独な奮闘記でもないだろう。


むしろ、元教師で現在は作家として活動する女性が我が子を通して自閉症とはなんぞやという点を実に冷静に綴っている。あまりにさらりと書かれた文章に著者の聡明さと強さが表れている。


そしてそんな文章からにじみ出てくる悲しみを感じ取ったり。自閉症という「興味深い障害と運命」を持つ我が子のために最善を尽くす母親の姿に胸を打たれたり。


あるがままを受け止めてもがかずに、与えられた場所で一生懸命生きることの美しさを思ったりもできる。


ただ、ふと考えたんだけど。


著者に金銭的な余裕がなかったら——子供たちのためにさまざまな自閉症プログラムを受けさせられる経済力がなかったらこの本の内容はどんな風に変わっていたのだろう。


著者がサセックスの大きな家ではなくロンドンのアパート住まいだったら。周囲の人に気兼ねしながら生活しなければならない状況だったらどうしていたのだろう。


何より、日本だったらどうだったんだろう。
本には周囲の人々が自閉症者やその家族に対してできることについても触れられていたが日本の障害児を取り巻く現状も知りたくなってきた。

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