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サッカー日本代表とその周辺-2

ジーコジャパンの最終兵器、になってほしい巻誠一郎選手。彼はJリーグ一部のジェフユナイテッド市原・千葉(以下、ジェフ千葉)に所属している。


ジェフ千葉といえばあの名物監督、イヴィツァ・オシムがいるチームだ。


昨年夏のJリーグオールスターサッカー。人気投票の結果、東軍監督に選出されたオシム。


彼に指揮された、とある日本代表選手をもってして


「何言ってるのか、さっぱりわからなかった」


と言わしめた、トンチまがいの緻密な指示。


1に走力、2に走力、10まで走力な激烈トレーニング。


もうスポ根マンガの世界だ。こんな監督にもまれ続けるジェフ千葉のプレイが面白くない訳あろうか。


いいや、ない。


攻守の切り替えが早く、組織だったゲームをするジェフ千葉の魅力はこの監督と、監督に導かれて成長していった選手たちが造り上げたものだ。


そして。
オシム監督が選手やメディアに発する言葉。それはオシム65年の人生の機微から生まれた嫌みと苦みと笑いが煮込み出されたコメント界のフォンドボー。これを味わいたくてしかたがない人たちのためにジェフ千葉公式HPには「オシム語録」なるコーナーまである始末。


監督としての技量、そして知性。


だが、オシムの素敵さはそれだけに留まらない。


オシム監督が、W杯メンバー選出後に行ったインタビュー映像。これを見て、私は涙が溢れて仕方がなかった。


「ここに集まっている人たち(記者)に、選ばれなかった選手たちのことを少し考えてもらいたいと思う」


「今後も、選ばれる人間と選ばれない人間が必ず出てくる。そういうことをしっかり把握して報道してほしいと思う」


愛弟子・阿部勇樹がどんなに優れた選手であるかを語るとともに、本山や久保のように今まで代表に貢献しながらも選から漏れた選手に対する配慮も決して忘れなかった。


無責任な報道が、語られた人間の人生を大きく左右してしまう。そのことを、オシムは一番危惧したのではないだろうか。きっと、自分の経験を思い出しながら。


オシム監督は、「ヨーロッパの火薬庫」と呼ばれた旧ユーゴスラビア・サラエボで生まれ育った人だ。


他民族が混じり合うこの国に民族紛争が起きた時の代表チーム監督を務めている。


国民が他民族ということで殺し合う中、そこから選ばれた他民族選手団をまとめあげた人。そして無責任なマスメディアと信じられないような精神力をもって戦い続けた人だ。


そんなオシム監督は、サッカーや選手に対して本当に愛情を持っている。他人の人生に畏敬の念を持つ人だと言える。


集英社インターナショナル発行『オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える』(木村元彦著)には、ユーゴ最大の有名人であるオシムのキャリアを彼の故郷の哀しい歴史を踏まえながら書き尽くしている。オシムの興味深いエピソードをたくさん盛り込みながら。


ジェフ千葉の監督就任が決まり、選手たちとの初顔合わせの際。
挨拶を求められたオシムは「そんなものはいらない」と断るや否や食事をするために席についていた選手たちの間を歩いて回る。


なぜか、ひとりひとりの食卓をコツコツと2回ずつノックしながら。


この奇妙な行為にどんな深い意味がこめられていたかは作品の後半、短い文章で語られる。


読む者の心をグッとつかむような、そしてオシムの人柄に一歩近づけるような忘れられないエピソードだ。

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コメント

今頃こんなところにコメント、ごめんなさい~。

実は、これを読む前から『オシムの言葉』、図書館に予約してあって、やっと先週借りられたのです。
長かったわー。

もう、何か、『奇跡体験アンビリバボー』みたいなエピソードの連続で… 目頭を熱くしながら読んでいます。
(主に電車で読んでいるので、かなりヘンなおばさんに見える事でしょう。)

無条件にオシム監督には肩入れしたくなってしまいます。

(^^)soniaさま

>今頃こんなところにコメント、ごめんなさい~。

とんでもない!大歓迎ですよ!!
『オシムの言葉』、やはり大人気なんですね。
こういう作品、なかなか手元にこないですよね。
図書館、もっと本買ってくれい。

オシムの人柄を、魅力的に表現している本ですよね。
誰かの人生を上手に伝えられる著者の筆力、尊敬です。

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