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右の脳で読め

いつもバカでマヌケでオタンコナスなことばかり書いているので、今日は真面目に本の話なぞ。


私の国の図書館は立派に違いない(たぶん)。


蔵書の品揃えの良さは言うに及ばず、座り心地のいい椅子はマストアイテム。大きな窓から差し込む太陽の光。でも本と私の肌が焼けないように、窓ガラスは紫外線100%カットでお願いします。


最近のベストセラー小説はお話という箱の中に、作者がギツギツにものを詰め込んでいるように思える。


本来、人間には「想像力」という自由で豊かな力が備わっているのだから、いらぬ説明を書き込んでくれなくても結構なのだ。


と、いうわけで。想像力をかき立ててくれる本を3冊。


まずは『きんいろのはね』(田中伸介著/文芸社)。


心優しい郵便配達人のもとに現れた背中に羽のある子犬。穏かで温かな1人と1匹の生活が始まったのもつかの間、ある事件を境に、周囲の人々の悪意が彼らを取り巻くようになって…


郵便配達人の善意と愛情をいっぱいに受けて人間は信頼するに値する存在と思っていたに違いない犬の運命が本当に悲しい。
人の愚かさに爆発するか、懸命な犬の姿にただただ涙、か。読む人それぞれに思うところあるであろう字のない絵本だ。


ワンコ同様、何かが突然現れるといえば第134回芥川賞受賞者の絲山秋子の過去の作品『海の仙人』(新潮社)。


海辺の田舎町で隠遁生活を送る勝男の前に突然「ファンタジー」と呼ばれる神様が現れてしまうお話だ。


主人公はニート、相手役は存在自体が意味不明な神様。地味な二人組のせいで出だしは超スローモーだが、勝男の元同僚・元気でガサツな片桐が登場するあたりから
物語ががぜん動き出す。


片桐だけがファンタジーが何者であるか、説明されるまでわからない。
表面上は淡々と、でも何かを抱えて生きているのは他の登場人物と一緒なのに、なぜか片桐だけが置いてけぼりだ。


その理由を考えるのが、とても面白かった。3回読んで、私は私なりに答えを出しました。


「ファンタジー」と言えば恒川光太郎の『夜市』(角川書店)。
ホントは第12回日本ホラー小説大賞受賞作なんだけど黒めのファンタジーといったところか。


この世のものすべてが売り買いされる不思議な市場・夜市。幼い頃、ここで「あるもの」と引き換えに野球の才能を得た青年が、再び夜市を訪れる。


『夜市』理解のために妄想開始。


校庭で転ぶ→固い砂のせいでスネを擦りむく→砂だらけの傷口を水で洗いたい→いきなり水をかけると痛いので傷口を手で塞ぐ→手の上から水かける→そーーーっと手をずらしていく→水が傷口にあたる…うっひょー……


夜市を訪れた人々の人生に向き合うと、心の奥がこんなふうに痛みます。


描写はどこまでも妖しく美しく、この幻想感ときしみ具合は好きな人にはたまらない世界だ。思えば東野圭吾と直木賞を争った作品でした。


さあ、私の図書館ができるまで、これらの本を読むがいい。

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本よまねーな最近。
マンガとTVとネットだけ。


 orz だめ人間だ…

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